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381.雌雄性比 [AQUAな雑学]

改めまして、新年明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりましてありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。<(_ _)> さて…。2012年のお正月は如何お過ごしでしたか!?私は例年のように元旦の朝に近所の成田山大阪別院に初詣でに行ってきましたが今年は参拝する人が少なく、またショッピングセンターでも人が少なく…。どこに行ってもこんなに人が少ないお正月は初めてでした。何でかな!?
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ってことで、今年1発目のネタは何にしよう…。っと寝ころんで水草水槽を眺めていると、知らない間に殖え続けているガードネリーに目がとまりました。寿命がきたらもう終わり!っと思っていたガードネリーですが、不思議なものでこんな風に思っていると途絶えることがないんですよね~。(^^ゞ 殖やす気もないので初期飼料でブラインを与えたりもしなかったのですが、それでも何かを食べて立派に育っています。現在60ワイドの水草水槽に30匹以上の親魚とその親魚が次々と卵を産みつけて孵化して水草の間でちょろちょろしている稚魚が多数…。殖え続けています。(^_^;)

まぁ~こんな感じで順調に?増え続けているガードネリーなのですが、1つ問題が発生しております。その問題とは…オスがかなり少ない!! 30匹以上の成魚がいるにも関わらずオスが2匹しないない。何ででしょう!? 一般的にこの世に生きる全ての動物は自然に雌雄の性比が半々になるものだと言われています。が、我が家の水草水槽では確実にメスが多い。
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ガードネリーに限ったわけではないのですが、実は水槽内ブリードでは性比が半々になることって案外難しいんですよね。過去に色々な魚種をブリードしたことがありますが、やはりどちらかに偏ることが多く、その時に調べたことや感じたことをこの機会にちょっと書いてみようと思います。

人間の場合、受精した時点で雌雄が決定するのはご存知だと思います。またウミガメやワニなどの爬虫類は孵化に至る時の温度で雌雄が決定されるというのも聞いたことがあるのではないでしょうか!? じゃ~魚は??? これが魚の場合、色々な要因があるようなのです。 爬虫類と同じように温度(水温)説もあります。またphやGHといった水質説もあります。他にもナイルパーチのように小さいうちはオスで大きくなるとメスとか、アフリカンシクリッドの中には群のなかで一番大きな魚がオスになるなど魚種によって雌雄のあり方がかなり違うのですが、一般的な魚種で私が実験して意図的に何となく性比を変動させることが出来たのはph説でした。
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例えば南米シクリッド(アピストの仲間)では通常設定より酸性にphを設定するとオス。通常設定(中性)ではほぼ半々。アルカリ付近に設定するとメス…。もひとつ例えばメダカは酸性に設定するとメスが多くてアルカリに設定するとオスが多いとか…。でも意図的に産み分け?させようとphを設定しても上手く行かなかった場合もありました。

そこで考えたのがストレス説。魚にはそれぞれの魚種に適したphや環境がありますが、その適正値から体調を崩さない(死なない)程度にストレスがかかるような設定すればメスになりやすい!! 上の例では弱酸性の軟水を好むアピストなどにアルカリというストレスをかければメスになり、メダカのようにアルカリを好む魚に酸性というストレスをかければメスになる。この世の全ての生き物は種を存続させて行くために劣勢な状態ではメスの確率が高くなり次の子孫を残しやすくする性質がある?みたいな記述を繁殖学の論文の中でみたことがあるので単純にphが高い低いではなくストレスが多いとメスになるのかなぁ~っと今ではそう思っています。

また、昨今言われている環境ホルモン(女性ホルモン様物質)も無視できない要因の1つではないかとも思っています。この女性ホルモン様物質とは一般的にエストラジオール、ノニルフェノール、オクチルフェノール、ビスフェノールAなどが挙げられまずが、この全ての物質は動物をメス化させると各種研究機関の実験で証明されています。なかでもビスフェノールAはポリカーボネート製のプラスチックやポリ塩化ビニールなどに使われており、水や食品の容器など普通に身の周りにあるほとんどのプラスティック資材に使われています。またこれらは酸や熱によって水に溶けだす性質があります。

…ってことは恐らく水槽備品にも使われたりしてるのではないでしょうか!? 濾過器などのストレーナーとかヒーターカバーとか色々…。もしそうであれば、この物質が知らず知らずの間に水に溶けて水槽内に女性ホルモン様物質が入り込んでメス化しやすくなっているのではないでしょうか!? まぁ~何にしても我が家の水草水槽で爆殖しているガードネリーのメス(偏った性比)は環境が悪かった(各種ストレスがあった)証拠なので、殖えたからと単純に喜んだりしてはいけないのだと反省しております。例え望んでない爆殖だったとしても…。(^^ゞ




コメント(12) 
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飼育係

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます!…汗
困ったときのC'ZONE!
C'ZONEあれば憂い無し!w
昨年同様、今年もブログ楽しませて頂きますね!
by 飼育係 (2012-01-05 02:56) 

たかあき

飼育係さん

新年明けましておめでとうございます。! 本年もどうぞよろしくお願いいたします!! 困った時に役立つようなサイトになるように精進します!(^_-)
by たかあき (2012-01-05 19:41) 

れん

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
今年もいろいろと質問攻めにしますが、よろしくお願いします(笑)。

さて、早速ですが、12/30にまたまた産卵し、昨日体着ってところで、またまた全滅・・・。
私が観察し感じた点は、本来なら稚魚が浮遊し始めると親が口で元の場所に戻し、戻しきれないくらい浮遊し始めると体着すると思うのですが、
うちの場合、最初は口で戻すものの戻しきれなくなると食べちゃってるのかな?って感じです。だって、それまではすごく献身的なんですよ~。
仕切り板をやってペアだけにしてたので、今回は大丈夫と思っていたんですが、一体何がいけないんでしょうか?

ちなみに、産卵後は一切エサはあげておりません。
水替えも一切してません(産卵前から、計2週間)。

上記が気になるところですが・・・。

また、体着しない場合は、「水位を低くしたほうが良い」とインターネットにありましたが、どうなんでしょうか?

孵化まではするのに体着しないってことに何か原因あるんでしょうか?
ただの食癖なんでしょうか?
食癖の場合、これ以上産卵させても親の負担が増えるだけのような気もするので、繁殖は諦めようとも思っているのですが・・・。
新年早々、質問攻めお許し下さい・・・。


by れん (2012-01-06 14:24) 

たかあき

れんさん

新年明けましておめでとうございます。! 本年もどうぞよろしくお願いいたします!! 年末の稚魚もダメでしたか~!? 結構、食卵(仔)癖がついちゃったみたいですね!? でもこれは混泳水槽だと仕方ないかも知れませんね。それでも親が経験を積むとある日突然育てたりするんですけどね。経験不足と混泳魚の影響で落ち着かないんだと思います。水位を下げるのも1つの手ではありますが、それほど大きな効果もないような気もします。

そう言えば、水流はどんな感じですかね? 稚魚が巣から離れる時はかなりしぼらないと親が仔を集めるのにパワーを使いますので完全体着までの間は流れを感じないレベルまで下げると効果があるかも知れませんよ。

これ以上産卵させても…っていうご心配ですが、もちろんそうですよね!? でもこれもたぶん後数回で一旦休憩に入ると思います。恐らく2月いっぱいくらいで終わるように思います。なのでペアの心配はそれほどしなくても大丈夫かな?って思います。 

by たかあき (2012-01-06 20:29) 

まる

こんばんは。
今回の記事はなんだか新鮮な感じがしますね。
今まで産み分けとか考えたことがとんどありませんでした。
ディスカスだとあまり雌雄比って聞きませんよね。
他の魚以上にメンタルが弱い魚だと思っていたのですが、
どうなんでしょう?
雌雄の見分けが付きにくいから話題にならないだけなのかもしれませんね。
今、少ないながらも体着中なので、このコ達が成長後雌雄含めて
どうなるのか楽しみです。
ただ…若いペアだからか、体着しながらも産卵しています。

by まる (2012-01-07 00:29) 

たかあき

まるさん

新鮮ですか?(^_-) 人間と違って産まれる前から雌雄が決まってるわけではなく、受精後孵化までのタイミングで何らかの刺激によって雌雄が決まる魚種が多いので、その時点での水質なり温度なりが重要だったりするんですよね~。

ウチの環境ではどんな魚種でも確実にメスが多くてディスカスも間引きなしで5腹ほどウジャウジャ殖やして何となく雌雄判別してみましたがやはりメスが多かったです。特に中性付近で受精、孵化させたものはメスの確率が高かったかな!? って感じで南米系は中性ではメスが多かったので環境ホルモンなり水質のストレスなりの考察をたててみました。

まるさんところの仔どもたちはどんな比率で産まれてるんですかね?大きくなってもなかなか判別の難しい魚種だけど、もし最終的な段階まで大きく育てることがあったら雌雄比教えてくださいね。
by たかあき (2012-01-07 20:36) 

海馬

たかあきさん
こんにちは!

まずは龍の写真ですが、いい龍ですね!
たかあきさんもご存知だと思いますが、切り絵で寺院の手洗いの龍を作ったことがあります。あのときは理想の「手洗いの龍」を求めてかなり探し歩きました。観心寺で見つけたんですが、この龍も魅力的です!
玉をヒョイと持ち上げているポーズがチャーミングです。^^v

ところでオスメスの性差のお話ですが、とても勉強になります。
環境の中でも特にPHが影響大なんですね。
自然界では半々ということはPHの変動が常に存在するってことですか。
常に安定していて中性の状態に維持されているので性差なく半々なのか、常に酸性からアルカリ性へと変動しているのでうまくバランスが取れて半々になっているのかどっちでしょう。

それと魚はメスが多いと意図的にオスを多く生み出したり、その反対もあり、オスメスを上手く操作できるとテレビで見たことがあるのですが、その番組ではそれができるのは海の中の限られた魚についてだと言っていました。でも自然界ではもっとそういうことができる魚がいるんじゃないかな~って思ったりしているんです。種の維持のためにメス不足オス不足じゃ困りますもんね。^^;
ガードネリーに限らず、そういう本能が飼育環境下では鈍るんじゃないのかな~とか。^^;
でも魚は未知の部分がまだまだ多いですね。
だから楽しくてのめり込んでいくんですけどね!
by 海馬 (2012-01-09 08:34) 

まる

残念ながら、体着5日目にして
親が全てお召し上がりに...
体着しながら産卵してたので、
まずいかなと思ってたんですけど。
まぁ、親の血肉となってまた新しい
命が生まれる事を祈ります。
.
.
.
本当は水換えしちゃった僕の責任なんですけど、
それは内緒です。
by まる (2012-01-09 16:56) 

たかあき

海馬さん

御手洗の龍は四国霊場第75番札所の善通寺(弘法大師生誕の地)で撮ったものです。外付けHDDを整理してたら出てきたのでちょうど辰年だしね!ってことで。(^^ゞ 

性比ですが、たぶんphの変動が常におきているのではなく、卵を産む親魚にも卵や稚魚にもストレスの少ない水なので半々で出現するのではないかなぁ~っと思っています。 普通は雨季と乾季があるのでそれで大きくphが変わったりはすると思いますが、それらが産卵のきっかけになり卵を産むので産む時や孵化する時、そして稚魚の育成時期は毎年同じような環境になるのではないでしょうか!? 年に何回も産んだり、不定期で産卵する魚では通用しない理論ですが、ほとんどの魚は産むタイミングは毎年同じだと思うのでね。
by たかあき (2012-01-09 23:11) 

たかあき

まるさん

あらら…。2腹分のディスカスの性比のデータが頂けると思って期待してたのに~!! そうですか。食べてしまいましたか…。 でもまぁ~また直ぐにわんさか産むでしょうから、稚魚を親まで育てて性比を教えてくださいね!
by たかあき (2012-01-09 23:17) 

れん

回答ありがとうございます。
水流ですが、うちは外部フィルターを使ってるんですが、一応水流絞っております。 ただ、あまり絞るとモーターが壊れそうな気がして絞りきれてません。いつもビビッて中途半端になってしまいます・・・。
ディスカスには、水流気になってるのかなあ。 
次回は、水流をもう少し絞ってみようと思います。
おそらく、次は今シーズンラストチャンスってとこでしょうか。
再度、頑張ってみます!
by れん (2012-01-10 16:36) 

たかあき

れんさん

ディスカスは他の魚と比べてかなりオスは放精が下手ですし量が少ないのか薄いのか分かりませんがご存知のように受精率が低い。更に稚魚も他の魚と比べたら、かなり未熟な状態で(ひとりでちゃんと泳げない状態で)巣立ちして体着しようとするのでこれまた大変!

ってことで、普通は放精時や体着寸前~完全体着まではフィルターを停止してかなり弱いエアレーションだけで乗り切るのが一般的ですから、そういった点から言えば水流はとことん弱めるべきだとは思います。

ですが、れんさんの場合、ディスカスのペアだけを飼っているわけではないし、ブリードをメインに飼っているわけでもないので、妥協できる所までペアに合わせてあげて他の魚や水草に負担がかかるのであれば、ペアがその環境に慣れて「どこでも産むぜ!育てるぜ!」っていう精神を鍛えてあげてください。(^_-)
by たかあき (2012-01-10 23:50) 

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